今回は、「タチウオが接岸するとシーバスが釣れなくなる」ということについてのお話。ツリイコ編集部のある大阪府では毎年秋が近づくと半端ない数の太刀魚が接岸し、同時にシーバスが釣れ難くなる・・・という話をよく耳にするようになります。
果たして、なぜ太刀魚がいればシーバスが釣れ難くなるのか?その真相に迫りたいと思います。

全く釣れない訳ではない

太刀魚が大量に接岸してくる秋の季節は、同時にシーバスのハイシーズンでもあるので、タチウオがいるからといって「絶対にシーバスが釣れない・・・」という類の話ではありません。
場所さえ選べばシーバスもタチウオもコンスタントに狙える最高の時期であることは間違いない事実ですので、決して「タチウオがいるからシーバスを狙うのは止めておこう」とはならないようにして下さいね。
ただし、太刀魚が多くなるとシーバスが釣れ難くなる・・・というのも一つの事実であり、よく聞く話でもあるので、ここで「なぜ太刀魚がいるとシーバスが釣れ難くなるのか?」という点について真剣に考えてみたいと思います。
諸説ありますが、ツリイコ編集部的な推測はこんな感じ。
こんな推測をしたよ
- 太刀魚が先に食ってくる
- ベイトフィッシュがいなくなる
- 噛まれるのが嫌でいなくなる
では、一つずつ簡潔に見ていきましょう。
太刀魚が先に食ってくる

シーバスの野郎だけには負けないぜ・・・
太刀魚が多く接岸してくる場所にもシーバスは居るが、何よりも先に(ルアーに対し)太刀魚が食ってくるからシーバスが釣れない・・・というのが一つの考えです。
太刀魚は非常に獰猛な魚であり、ルアーに対しても積極的にバイトしてくる魚なので、食い気のある太刀魚の前へルアーを通してやると、何の躊躇いもなくガツン!とHITすることが多いです。
つまり、太刀魚はシーバスよりもルアーに対し積極的に食ってくる魚なので、シーバスにルアーを追わせる間を与えない・・・という推測ができますね。特に大阪湾はタチウオの魚影が濃いため、シーバスが釣れ難くなるのではないでしょうか?
太刀魚が簡単に釣れすぎて、シーバスが釣れなくなってしまう
ベイトが居なくなる

エサがいなくなっちゃう・・・
タチウオは暗くなるにつれ沖合から浅瀬へエサを求め接岸してくるので、タチウオにビビった小魚が恐れをなして逃げ出し、シーバスのエサとなる魚の数が減る・・・というのが2つ目の推測です。
やはりベイトフィッシュの数が少なくなるとシーバスの魚影も少なくなり、結果として釣れなくなってしまいますからね。接岸してきた大量のタチウオが大量のベイトフィッシュを捕食してしまうので、より多くのエサを求め、シーバスも他の場所へ移動してしまうのでしょう。
多いときは目で見てタチウオの魚影を沢山確認できるほど、「海一面タチウオだらけ・・・」ということもあるので、ベイトフィッシュに加え、そりゃシーバスも寄り付きませんよね。
よりベイトフィッシュの数が多い場所へシーバスが移動する
噛まれるのを恐れている

噛まないで・・・
タチウオは非常に獰猛な性格をしており、同じ太刀魚同士でも「噛み合って傷つける」ほどは見境なく攻撃対象とする魚なので、恐らくシーバスにも躊躇いなく噛み付いているものだと考えられます。
30cm程度の小さなシーバスであれば捕食対象にもなるでしょうしね、食べられたり噛まれることを恐れたシーバスが物陰に隠れたり逃げ出したりすることで釣れなくなっているのではないか?というのが3つ目の考え方です。
サイズの大きなシーバスが捕食されることはないでしょうが、噛まれることにより致命傷を負ってしまう可能性は十分ありますからね、危険を察知したシーバスが身を隠すのも頷けます。
とにかく、「太刀魚が先に食ってくる」「ベイトフィッシュがいなくなる」「噛まれるのを恐れて逃げる」、この3つが「太刀魚がいるときはシーバスが釣れ難くなる」理由として推測できることなので、諸説あるとは思いますが、大体このような理由なんじゃないかな?とは思っています。
一つだけ言えるのは、太刀魚が接岸しているときは河川や運河など、太刀魚が入ってこない場所へシーバスを狙いにいこう!ってこと
以上、太刀魚が接岸してきているときにシーバスが釣れなくなる理由についてのアレコレでした。
もしかして嫌われてる!?