今回は、数あるシーバスパターンの中でも難易度が高いとされている「サヨリパターン」についてのお話。ベテランシーバスアングラーでもサヨリパターンだけは避けて通る人もいますし、あまりの難しさから「サヨリパターンだけは絶対手を出さない」と言い切るアングラーも沢山いますからね。
そんな難しいサヨリパターンを攻略するための方法をまとめていきたいと思うので、ぜひ参考までに。

サヨリパターンの時期(シーズン)

シーバスサヨリパターンが成立する時期(シーズン)ですが、一般的には9月〜11月下旬までの「秋」に本格化するとされています。地域差はあるでしょうが、10月〜11月頃が最盛期ではないでしょうか?
秋の季節はシーバスを含む全てのフィッシュイーターの活性が高まる季節であり、岸よりに沢山のベイトフィッシュが接岸します。
イワシパターンもそうですし、とにかく秋は「シーバス釣りに適したボーナスタイム」とも言える季節なので、サヨリパターン以外にもシーバスゲームを楽しむことをオススメします。
サヨリパターンの時期は「秋」
サヨリパターンは食わせが難しい

サヨリパターンは難しい・・・
サヨリパターンはボイルがアチコチで発生し、端から見れば「これは簡単に釣れるぞ」と感じてしまいますが、それがなんのその、サヨリの数が多すぎて「シーバスがルアーに反応してくれない」ということが多発してしまうのです。
サヨリの魚影が濃いエリアだと、夕方から朝方までひっきりなしにボイルが続くこともありますが、一晩中ルアーを投げ続けても「アタリすらない・・・」ってことがよくあります。釣れるのはスレがかりしたサヨリばかり・・・涙が出そうになりますよ。
やはり、ベイト(サヨリ)の数が多くなればなるほどルアーに興味を持ってもらうことが難しくなりますし、少しの違和感で「あれはエサじゃない」と見切られてしまいますから、サヨリパターンでのシーバスゲームは【如何に食わせられるか】が勝負の分かれ目になります。
ボイルがあるからといって、ただなんとなくキャストしているだけでは「釣れないことのほうが多くなる」パターンですので、戦略的にルアーを送り込み、シーバスへルアーを食わせるための工夫ができるかどうかが釣果を分ける境目です。
サヨリパターンは試行錯誤することが釣果を伸ばす鍵
サヨリパターンの攻略法

シーバスサヨリパターンで安定した釣果をあげるためには、4つのキーワードを意識することが大事です。「水深が浅い場所を選ぶ」、「上流に顔を向けるサヨリの習性を利用」、「ルアーのシルエットを寄せる」、「追い詰められたサヨリを演出」、意識しておきたいポイントはこの4つです。
では、それぞれ事細かにみていきましょう。
■水深が浅い場所をセレクトする
水深が深い場所でもサヨリをメインベイトとしているシーバスはいますが、ルアーで狙うとなると「サヨリが沸いている場所」を特定しずらく、サヨリの位置が分からないということはシーバスの位置も分からなくなりますので、ただでさえ難しいサヨリパターンが、さらに難しくなってしまいます。
ですので、サヨリがまとまって湧きやすく、目で見てサヨリの姿やシーバスの姿が確認できる水深が浅い場所、所謂【シャローエリア】に絞って釣行することが、サヨリパターンを攻略する上で外せないポイントなんです。
サヨリが沸いているシャローエリアに行くと分かりますが、アチラコチラでサヨリがピシャピシャしていますし、シーバスが入っていればアチコチで捕食音が聞こえてきます。
サヨリパターンを成立させるためにはそのようなポイントを見つける必要性がありますので、色々なポイントを見て周り、有望なポイントを見つけるため足で色々な情報を稼ぎましょう。
サヨリパターンの基本は【シャローエリア】
■サヨリの上流に顔を向ける習性を利用

サヨリは、上流方向に顔を向ける習性があります。そのため、上流方向へルアーを投げて流してみたり、敢えてサヨリが向いていない方向へルアーを動かすことで、沢山いるサヨリを出し抜き、シーバスへルアーをアピールすることができます。
サヨリの魚影が濃い場所だと、どうしてもルアーの存在が希薄になってしまいますからね、【どれだけルアーを目立たすことができるか】が勝負の分かれ目です。
しかし、あまりに無茶なことをやり過ぎるとシーバスに「これは偽物のサヨリだな」と見切られてしまう原因になりますし、シーバスがスレて場荒れの原因にもなりますので、あくまでナチュラルに「サヨリの中でルアーを目立たせる」ことが大事。
これが凄く難しいんですけど、攻略できたときの達成感というかなんというか、とにかくシーバスを釣り上げたときの「出し抜いてやったぞ感」が物凄いので、簡単なことより難しいことが大好きなシーバスアングラーはぜひチャレンジしてみて下さい。
サヨリの中でどれだけルアーを目立たせるかが鍵
■ルアーのシルエットをサヨリに似せよう
秋が深まってくるにつれベイトとなるサヨリのサイズも大きくなってくるため、サヨリパターンで使用するルアーは【細長くてサイズが比較的大きなもの】が適しています。
所謂【マッチザベイト】を狙う感じですね。
サヨリパターンにオススメルアー
■ジャクソン にょろにょろ
■アピア Hベイト
■追い詰められたサヨリを演出する

サヨリパターンではアチコチでボイルが起きているため、どうしても【ボイル付近にルアーを投げてしまう】傾向にありますが、それでは上手くいかないことのほうが多いです。
ボイルしているシーバスに口を使わすには、ルアーを追わせ、しっかりと追い食いしてもらう必要性があるんです。そのため、オープンな場所を狙うのではなく、「障害物に追い詰められたサヨリ」をイメージしつつルアーをトレースしてやることで、食わせのタイミングを作り上げることが大事なんですね。
具体例を挙げると、例えば水中に沈んでいる岩などのストラクチャーに向けてルアーを泳がし、「逃げ場を失い行き場をなくしてしまったサヨリ」を演出することで、シーバスに「食うなら今しかない!」と感じさせ、口を使わす・・・
こんな感じですね。サヨリパターンではとにかく「食わせるタイミング」を作ってあげることが大事なので、なんとなく巻いてくるだけではなく、戦略性をもったやり取りが必要です。
手数で勝負するのではなく、食わせの間を作る戦略性の高い釣りを展開しよう
リアクションバイトを狙うのもあり

強制的に口を使わせる!
サヨリの魚影が濃い場所では、どう足掻いてもルアーへ反応してくれないこともあるので、そんなときは「リアクションバイト」狙いの釣りに舵を切るものアリっちゃアリです。
やり方は簡単で、シーバスがボイルしている場所周辺、もしくはサヨリが溜まっている場所へルアーを送り込み、「高速巻き」や「トゥイッチ」を入れ、溜まっているサヨリを蹴散らすかの如く動かしてみて下さい。
すると、それを見ていたシーバスが「なんやなんや」とビックリし、反射的に口を使ってしまうことがあります。ぶっちゃけ上手くいかないことのほうが多いですが、全く釣れないときの最終奥義としてやってみることでダメ押しの一手となる可能性もあるので、ぜひやってみて下さい。
ただし、言うまでもなく場荒れしてしまう原因となりますので、周りに釣り人がいない状況下でのみでお願いします。
リアクションを狙い、強制的に捕食スイッチを入れてやる
以上、サヨリパターンでシーバスを釣るための攻略方法まとめでした。
難易度が高いサヨリパターンを攻略しよう!