今回は、PEライン使用時に結束する「ショックリーダー」のお話。
一般的な常識として、PEラインを使用するときは「ショックリーダーが必要」だとは言われていますが、では【なぜPEライン使用時はショックリーダーが必要なのか、直結じゃダメなの?】という点についてお話していきますので、どうぞ参考までに。

目次
ショックリーダーを結束するのは、PEラインの弱点をカバーするため

ショックリーダーとは、PEライン(道糸)の先端に50cm〜2mほどのフロロカーボンライン(ナイロンラインでも可)を結束するラインシステムのことで、読んで字の如く【ショックを吸収するために結ばれているもの】です。
ショックリーダーの働きは主に【PEラインの弱点をカバーする】ところにあり、結束しなければ様々な不具合を生じさせてしまうため、一般的にPEライン使用時はショックリーダーを結束するものとされている訳なんです。
では、ショックリーダーを結ばなければいけないほどのPEラインの弱点とは一体どんなものなんでしょうか?
PEラインの弱点4つ
- 急な衝撃に脆い
- 擦れに弱い
- 結束部が軟弱
- ラインが絡まる
この4つの弱点をカバーするため、ショックリーダーを結束しなきゃならないんですね、ラインシステムを組むのは面倒ですけど、できる限りショックリーダーは結束しておいたほうが無難です。
急激な衝撃を吸収してくれる

大きな魚がHITしたときの保険
ナイロンラインやフロロカーボンラインは程度に違いはあれど「伸びる」素材ですので、急な衝撃に対応できる余裕を持っていますが、PEラインは【伸びがないライン】ですので、急な衝撃を受けたときにプチンっ!とラインが切れてしまうことがあります。
サイズの小さな魚であればまだしも、想定以上の大物がHITしたときにラインへかかる負荷は相当なものなので、先端に伸びのあるフロロカーボンやナイロンラインを結束することで、【急激なショックを吸収することが】できるようになる訳です。
PEラインがぶち切られるほどの大物がHITする確立は低いとしても、釣りをしている以上「何時何時想定外の大物」がHITするか分かりませんからね、備えあれば憂い無し。
PEラインは伸びが無い分、急な衝撃に弱い傾向にある
スレに弱いという弱点をカバーしてくれる

PEラインは素材の特性上「擦れに弱い」というデメリットを持ち合わせていますので、その弱点を補うためにショックリーダーを結束する必要性がある訳です。
例えばボトム付近を攻めるときはどうしても根とラインが擦れてしまうことが多くなりますし、魚とのファイト中にエラやヒレにPEラインが擦れてしまいラインブレイクすることも考えられます。
ラインが切れてしまうと大事なルアーを失うばかりか、海の中にルアーというゴミを残してしまうことになりますし、魚とのファイト中にラインブレイクしてしまうと、魚の口へルアーが付きっぱなしになるという懸念もあります。
ラインが切れてしまうという事故を未然に防ぐためにも、根ズレに強いフロロカーボンラインをショックリーダーとして結束しておくことが大事です。
PEラインは擦れに滅法弱い
PEラインは結束部が弱くなる

PEラインは引張強度だけに関して言えば他のラインの追従を許さないレベルで優れていますが、結束部に関して言えばラインの中でも最弱を誇る弱さです。場合によっちゃ、手で引っ張るだけで切れちゃいますからね。
ルアー、もしくはスナップへPEラインを直結した場合、キャストのときやHITしたときにプツン・・・と結び目から切れてしまうことが多くなってしまうため、そのなんとも悲しい事故を防ぐためにも、結束部の強度が強い他のラインを先端に結んでおきましょう。
自他ともに認めるほど結び目が弱い
リーダーなしだと、フックやルアーにラインが絡まる

フックやルアー本体にラインが絡まる
ショックリーダーなしでPE直結してしまった場合、ルアーやフックにラインがグチャグチャに絡まってしまう・・・ということが頻発します。PEラインは素材が細く柔らかいですからね、どうしても絡まりやすいんですよ。
特にフックへ絡まったときは重症で、中々解けないだけではなく、フックによるPEラインへのダメージが大きくなってしまい、その場所からラインブレイクするリスクが高まってしまいますからね、もうどうしようもない。
硬めの素材でできているフロロカーボンやナイロンラインだと絡んでしまう頻度を抑えることができますし、仮に絡んだとしてもPEラインみたく重症化することはほとんどありませんので、これ一つ見ても「PEライン直結はよろしくない」ということが見て取れますね。
ショックリーダーなしでもダメなことはないが、できることなら結束しておいたほうがいい
以上、ショックリーダーなしでPE直結はダメなの?という疑問に対するツリイコ的答え合わせでした。
ショックリーダーはできる限り結束しておこう!