PEラインとは?その特性を知り、PEラインを使うかどうかを決めよう

今回は、「ナイロンライン」「フロロラインライン」「PEライン」と、釣りの御三家ラインの中から「PEライン」についてをピックアップしてお話していこうと思います。

「PEラインとは?」「PEラインを使おうかどうか迷っている」という人は、ぜひ参考までに。

PEラインの特性を知り、PEラインとは?という疑問を紐解いていこう

そもそも「PEライン」とはどのようなライン?

PEラインとは

そもそもPEラインとはどのようなラインなのか?って話ですが、素材としては「ポリエチレン」を使っており、複数の素材を繊細に編み込まれて作られているのが「PEライン」です。

編数により強度やクオリティが変わり、4の倍数で4本編み、8本編み、12本編み・・・みたいな感じでラインナップされていることが多いですね。言わずとも、編み数が多くなればなるほど値段が高くなってしまいます。

 

ほんの10年ほど前まではPEラインという概念すらなく、フロロカーボン、ナイロンラインをメインに釣りを楽しんでいた人が大半でしたが、今となれば「釣りはPEラインで楽しむもの」ってぐらい幅広く使われているラインですので、最早釣りを楽しむ以上PEラインとの関係性は切っても切れないものとなっていますね。

しかし、PEラインは使用する上で沢山のメリットを私たち釣り人へもたらしてくれますが、その半面「仇となるデメリット」も沢山プレゼントしてくれますので、その辺りを考慮した上で使い分けるのが理想的。

 

これからPEラインとは?という疑問を確実に解消するために【PEラインが持っている特徴】を事細かくお話していきますので、参考にして頂き「PEラインを使うかどうか」を決めて頂ければな・・・とは思います。

メモ

PEラインとは、ポリエチレン素材を編み込んで作られているライン

PEラインの特性を考えてみる

PEラインの特性

  • 引張強度が強い
  • 飛距離を出しやすい
  • 伸びないし感度も良い
  • 素材が柔らかい
  • 摩擦に弱く擦れに弱い
  • 結束部が弱い
  • 風の影響を受けやすい
  • 値段が高い
  • トラブルに弱い

では、それぞれ簡潔に見ていきましょう。

引張強度が強い

PEラインはナイロンラインやフロロカーボンラインに比べ「引張強度が強い」ため、強引なやり取りが必要となる大型魚を狙った釣りでも活躍してくれるラインです。一般的には他のラインに比べ〜3倍ほどは強度があると言われています。

また強度が強い分、他ラインに比べ「細いライン」を使えることもPEラインのメリットとなりますね、ラインを細くすると飛距離も伸びますし、魚から警戒されずらくなり釣果が伸びるという最高の恩恵に授かることもできるようになります。

 

ただし、(後ほど詳しくお話しますが)PEラインは引張強度に長けてはいるものの、結束部や擦れに異常に弱いという弱点があるため、「引っ張られるのには強いが、細かいところに欠点があるライン」として認識しておくのがベストだとは思います。

メモ

PEラインは引張強度が強く、他のラインに比べ細いラインが使えるというメリットがある

飛距離を出しやすい

PEラインは摩擦の関係上や細いラインを使える関係上、他のラインに比べ「飛距離が出しやすい」というメリットがあります。

特に海での釣りは【飛距離は正義】ということが時折訪れますので、飛距離を出せるPEラインはこれ以上ないパートナーとなる・・・と言えますね。

 

幅の狭い河川やこじんまりとした漁港などはそれほど飛距離を必要としませんが、外洋に向いた沖向きで大場所なポイントでは「1mでも遠くに飛ばすこと」が釣果を伸ばすために必要な要素でもありますので、そのような場合は必ずPEラインをセレクトするようにしておきましょう。

メモ

遠投性に長けるPEラインを使い、竿抜けポイントを狙ってみよう

伸びないし感度も良い

ナイロンラインやフロロカーボンラインは引っ張るとビヨーンと伸びちゃいますが、PEラインは伸縮性がなく「伸びないライン」ですので、ルアーを細かく操作したり、大きく操作するときは「最早必須」と呼べるラインです。

また、伸びがないということは魚からのアタリを敏感に感知することができ、つまり【感度がよく】なりますので、細かいアタリを上手く乗せることが重要となる釣りでは重宝されること間違いなし。

 

ただしPEラインはラインテンションを抜いてしまうと一気に「感度が悪く」なる傾向にあるので、常にラインテンションへ気を使い、張りっぱなしにしておくことがより感度を高めるためのコツです。

メモ

伸びない特性を活かし、ルアーをキビキビ動かしちゃおう!

柔らかい素材

PEラインは非常に柔らかい素材で編み込まれており、一言で言うと「コシがないライン」ですので、その分扱いが難しい・・・という側面も持ち合わせています。

素材が柔らかいことで「結束しにくく」なりますし、ルアーにラインが絡んだり、ガイドにラインが絡んだり・・・と、致命的なトラブルの要因となってしまうのです。一方フロロカーボンやナイロンはコシが強いので、このようなトラブルが起きる頻度は少ない傾向ですね。

 

PEラインに慣れていない人はこの「コシのなさ」に慣れるまで時間がかかるでしょうが、慣れてしまえばなんてないデメリットでもあるので、毛嫌いせず一度使ってみるのが苦手を克服するための第一歩です。

メモ

素材が柔らかいことによる絡みが面倒

摩擦に弱く擦れに弱い

根ズレ

PEラインは引張強度に関しては他のラインの追従を許さないほど優れているラインですが、一方「擦れ」に関してはライン御三家の中で最も最弱です。

魚のヒレやエラに当たるだけで切れてしまうこともありますし、根に擦れてしまう所謂「根ズレ」にも滅法弱いです。ほんと、少し根に擦れただけでも一瞬でスパッと切れちゃいますからね、もうどうしようもありません。

 

そこで、このPEラインの「擦れに弱い」というデメリットを克服するために、先端に「ショックリーダー」と呼ばれる保険を掛けておくのが一般的となっています。

具体的に言うとフロロカーボンかナイロンライン、いずれかを先端50cm〜2mほど結束しておき、擦れによるラインブレイクを防ごう・・・というのが目的のラインシステムですね。

 

ショックリーダーは結束が面倒ですが、やっておかないと根ズレによるラインブレイクや急な衝撃によるライン切れリスクが大幅に上昇してしまうため、必ず結束するようにしておいて下さい。

結束部が弱くなってしまう傾向

結び目が異常に弱いよ

またPEラインは「結束部が異常に弱くなる」という性質も持ち合わせており、雑な結束であればすぐにパツン!とブレイクしてしまいます。ほんと難儀なラインですね。

なので、ショックリーダーを使わずルアーを直結してしまうとキャスト時にラインが切れルアーが飛んでいってしまう原因となりますし、魚がHITした衝撃で結び目から切れる・・・というなんとも元も子もない事態が起こってしまいますので、必ずショックリーダーを結束し、「結束部が弱い」というPEラインのデメリットを帳消しにしておきましょう。

メモ

ショックリーダーを結束しない・・・という選択肢はない

比重が軽く風の影響を受けやすい

風がある日は向いていないラインだよ

PEラインは他のラインに比べ「比重が軽く」なっており、水に沈みにくいという性質を持っています。そのため、軽量リグをボトムまで沈める釣りには向いておらず、0.2とか0.4gとか、とにかく軽すぎるリグを組むときは、フロロカーボンのような比重の重たいラインがベストですね。

また、PEラインは比重が軽いことにより「風に流されやすい」といった側面を持っており、つまり【風が強い日には絶望的に向いていないライン】ということですね。

 

強風時はPEラインが風に流され思わぬトラブルの元となってしまいますので、なるべく比重の重いフロロカーボンラインを使うか、ロッドを海面ギリギリまで近づけたり、ラインを細くするなどの対策を取り、風の影響を受けないよう工夫するのが理想的。

メモ

強風時は家でYouTubeでも見ておこう

値段が高い傾向

めっちゃお金がかかる

PEラインは基本的に「お高いライン」と考えておきましょう。特に編み数が多くクオリティの高いPEラインともなると1万円を超えてきますからね、最早貴族の買い物。

ナイロンラインやフロロカーボンラインであれば1000円〜2000円ほどで買えますからね、この辺りはお財布の中身と相談しつつ、決めていくしかありません。

 

ただし、PEラインは大事に使うと1年以上持つ耐久性の高いラインでもありますので、長く使うのであればナイロンやフロロよりもコスパが高い・・・とも言えますので、その辺りを考慮しコストパフォーマンスを考えて頂ければと思います。

一度トラブルが起こると悲惨

その日の釣りを継続できない可能性も・・・

PEラインはコシが弱く比重が軽いラインなので、一度トラブルを起こしてしまうと「その日の釣りが強制終了」となるレベルの悲惨な事態になってしまうことがあるので、できれば予備のラインを車にでも積んでおきたいところですね。

例えばラインがグチャグチャになってしまうと解くことが困難ですし、擦れにより傷んでおり高切れし、ラインが50mしかない・・・という状態になってしまったり。案外よくある話ですし、釣り師であれば誰もが一度は通る道だとも思いますので、十分ご注意あれ。

メモ

なるべくトラブルを起こさないように・・・

魚種別PEライン使用の考え方

狙う魚種別に、どのような条件下でPEラインを使うべきなのか?という点についてまとめておくね

  • シーバス
  • ショアジギング
  • メバリング・アジング
  • チニング
  • エギング

では、1魚種ずつ凄く簡潔に見ていきましょう。

シーバス

飛距離が必要で、なおかつシーバスの活性が低く細かいバイトを感知しなければいけないときは、PEラインの使用がオススメだよ。

恐らく9割方のアングラーがPEラインをメインに楽しんでいるから、特に難しいことは考えず「とりあえずPEラインを使っておこう」って感じでも全然オッケー

シーバスゲームでのラインの選び方

ショアジギング

沖合を回遊する青物を狙うショアジギングは、飛距離を伸ばすことが釣果を伸ばす鍵にもなるよ。

また、PEラインの「伸びない性質」を利用しキビキビとしたジグアクションを演出することができるから、最早PEライン使用が必須だとも言えるね。

ショアジギングにおけるラインの選び方

メバリング・アジング

0.2gなどの超軽量リグを使うときは比重の高いフロロカーボンがオススメだけど、感度を優先したいなら断然PEラインだね。

飛距離もでるし、広く探れるからメリット盛りだくさんだね。

メバリングでのラインの選び方

アジングでのラインの選び方

チニング

リアクションの釣りでチヌを狙うときはPEライン一択で、ズル引きで狙うときに感度を優先したいときも、PEラインを選んだほうがいいよ!

フロロカーボンだと伸びがありフッキング率が高まるけどね、その辺りは好みで決めよう!

チニングでのラインの選び方

エギング

エギをロッドアクションを用いて動かすエギングでは、PEラインの使用が一般的だよ。エギの動きが悪くなると釣果が激減しちゃうからね・・・

細かいイカのアタリを感知しやすくなるし、メリット盛り沢山!

オススメのPEライン

最後にツリイコ編集部オススメのPEラインを紹介しておきます。

よつあみ G-soulシリーズ

価格がリーズナブルなのにも関わらずクオリティも高い・・・ということでシーバス、ショアジギング、エギングと、ほとんどの釣りでこのPEラインを使っています。

目立ったライントラブルも起きにくく、個人的には「コスパの良いハイパフォーマンスなPEラインだな」とは思っていますので、ぜひ参考までに。

シマノ ビットブル12

4本編み、8本編みが主流だったPEラインですが、シマノから12本編みのPEラインが登場しました。しかも価格がそこそこリーズナブル・・・ってことで、ツリイコ編集部でも使っている人が目立つようになってきました。

メモ

自分に合った最高のPEラインと出会うよう色々試してみよう!

以上、【PEラインとは?】というお話でした。

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