今回は、釣りを楽しんでいるときに【万が一海へ転落してしまったときの対処方法】についてのお話。
僕自身海へ落ちたことはありませんし、これまでの釣り人生で生死を分けるような事故を起こしたことはありませんが、万が一の事態に備え「助かるための対処方法」を知っておくかどうかで生存率が大きく変わると思っていますので、常日頃からリスクアセスメントを欠かしておりません。
備えあれば憂いなしとも言いますし、ぜひご一読頂ければと思います。

目次
ライフジャケットは必ず着用しておこう!
釣りに限らず落水の危険が伴うレジャーには「ライフジャケットの着用」が絶対条件ですが、残念なことに釣り場を見渡してもライフジャケットをきちんと着用しているのは多くても全体の2割り程度のように感じます。
自分の子供にすらライフジャケットを着用させていない人がいますからね。信じられませんが、これが現状です。
ライフジャケットの着用時と非着用時では、生存率に倍以上の差がでるみたいなので、最早付けない理由がありませんね。「自分だけは大丈夫」だと勘違いしている人が多いようですが、これまで海に転落した人のほとんどがそう思っていた上での事故であり、決して望んで海へ落ちた人などいない・・・ということを認識しておいて下さい。
厳しい言い方にはなりますが、個人的に【ライフジャケットを着用しない人は釣りをする資格がない】と思っていますので、必ず着用することをお願いします。
携帯電話は必ず防水ケースへ
海へ転落してしまったとき、自分でSOSを出せるかどうかは凄く重要です。具体的には、スマホや携帯電話で110番や118番(海のSOS)に電話出来るかどうかが運命の分かれ目となってしまいます。
防水の携帯電話であれば壊れることはありませんが、そうでない携帯電話の場合、防水ケースに入れておかなければ全く役に立ちません。水に浸けてしまうと壊れてしまうのですからね、落水時に使うことができなければ緊急用としては意味がありません。
世の中にはご利用の機種に合った【防水ケース】が沢山売られていますので、値段が安いものでも良いので海へ落水したときのことを考慮し、携帯電話は常に防水ケースへ入れておくことをオススメします。
落水時に故障させないように、防水ケースへ入れておこう!
できる限り身に付けているものを脱ぎ捨てる
海へ転落してしまったときは、できる限り「身に付けている衣類を脱ぎ捨てる」ようにして下さい。衣類が海水を吸ってしまうと思うように動けなくなり、助かるものも助からなくなってしまいますから。
僕も昔、海ではなくギリギリ足の着くような野池へ落水したことがありますが、想像以上に水を吸った衣類は重くなってしまいます。泳ぐどころか歩くのもままならないぐらい重量感が増すので、どれだけ泳ぎに自信がある人でもまともに泳ぐことができなくなるでしょうね。
ただ、恐らく転落してしまった時点で全ての衣類を脱ぎ捨てるのは困難でしょうし、慌ててそれどころでないでしょうから、靴や上着など、水中へ潜らなくともなんとか脱げる衣類だけでも、最低限脱ぎ捨てるようにはしたいところです。
どれだけ衣類を着ていても、海水である以上そう簡単には沈みませんし、少しでも動きやすくなるよう軽量化する・・・ってのが正解。
海水を吸った衣類は想像以上に重たくなる
釣り人に落水したことを気づいてもらう
周りに自分以外の釣り人がいる場合、海へ落水してしまったことをどうにか気づいてもらえるようにしておきたいです。大体の人が助け舟を出してくれるでしょうから、生存率がグッと上がることは間違いありません。
夜であれば姿が目視できない可能性もあるので、ヘッドライトをチカチカしてみたり、大声で助けを求めてみたり、気づいてもらうためにできることは沢山あるはずです。
特に流れの速いエリアでの落水事故は、どれだけ早く気づいてもらえるかが生死を分ける境目にもなります。潮の流れに乗ってしまえばあっという間に沖へ流されてしまいますからね。
夜に沖へ流されてしまったときのことを想像すると・・・考えたくもないほど怖いです。
いち早く他の釣り人へ気づいてもらおう!
とにかくずっと浮いておくことを意識する
人間の体は海水に浮くようになっています。海へ落水してしまった場合、助けがくるまで「ひたすら浮いておくこと」が大事なので、諦めずずっと浮いておくことを意識しておきましょう。
慌ててしまったり諦めてしまえば沈んでしまいますからね、そうなれば残念ながら生存率はグッと下がってしまいます。
何度も言いますが、ライフジャケットを着用さえしていれば自分の意思とは関係なく水に浮かんでくれますので、例え落水の衝撃で意識を失ったとしても、体を浮かし続けてくれます。
体さえ浮いていれば救助してもらえる可能性がグッと高くなりますし、「ずっと浮いとくことができるライフジャケット」がどれほど大事なものかは言うまでもありませんよね。必ず着用しておきましょう。
浮いてさえいれば生存率はグッと上がる
事前に陸へ上がるためのイメージを持っておく
落水する前の対処方法ですが、万が一「海へ落ちてしまったときのイメージ」を膨らませておき、陸へ上がるためのイメージトレーニングをしておくことで緊急事態にも落ち着いて対処することができるでしょう。
ここから落ちれば左に泳いで、あの階段から陸へ上がろう・・・こんな感じ。
ただ、海には流れもありますし、落水時はパニックになりイメージ通りに体を動かすことは困難だと思います。これを言っては元も子もない話にはなりますが、どれだけ対処方法を考えたところで【海へ落ちない】以上の対処法はありませんので、まずは落水しないための安全確認を怠らず、安全安心に釣りを楽しんでもらえればと思います。
安全第一で釣りを楽しもう!
自然の中で「自分だけは大丈夫!」は一切通用しないよ。あり得ないと思うことが起きてしまうのが自然界だから、常に危険意識を持っておこう!