今回は、釣りに出かける道中で「熊」に遭遇しない、遭遇したときの対策方法についてのお話。特に山を超え地磯にエントリーする場合はどうしてもクマとの接触機会が多くなってしまうので、しっかりとした対策方法や対処方法を身に付け、安全対策を意識しておきましょう。
クマに襲われれば無傷では済まないでしょうし、最悪のケースだと死亡事故に繋がってしまうこともあるので、「自分の身は自分で守る」精神を養いたいところです。

目次
クマに出会わないための対策方法まとめ

クマに遭遇する確立を少しでも低くするための対策方法をまとめておくね
- 明るい時間の移動
- 熊よけの鈴を身に着けておく
- 単独釣行は避けよう
- 音楽、ラジオも効果的
- 糞や引っかき傷に注意
- 藪の近くは通らない
- 火薬鉄砲や爆竹も効果あり
山の中はクマの生息圏内でありテリトリーでもあるので、いつどこでクマと遭遇してもおかしくありません。丸腰の人間がクマに敵うことはありませんし、「熊に出会わない」に越したことはありませんよね。
まずは【山の中で熊に遭遇しないためにできる対策方法】をまとめておきますので、どうぞ参考までに。
明るい時間帯に移動する
熊は一応「夜行性」の動物ですので、基本的には【明るい時間帯】に釣り場へ向かうことをオススメします。ただし、ローライトな所謂マズメの時間帯は熊の動きが活発になるそうなので、完全に日が昇ってからのほうが安心っちゃ安心です。
そもそも夜に山道を歩く行為を危険でしかありませんからね、クマがどうこう言う前に、夜間の移動は極力避けておきましょう。
ただ、クマは【一応】夜行性の動物だと言うだけで、昼夜問わず活発に行動している動物です。「明るい時間帯だから大丈夫・・・」は人間側の都合でしかありませんので、変な先入観は捨て、【24時間、クマと遭遇してしまうリスクはある】ということを認識しておいて下さい。
クマは夜行性だけど、昼でも遭遇する可能性が高い
熊よけの鈴を取り付けておく
クマ対策としてメジャーな対策グッズである「鈴」を取り付けておきましょう。歩く度に鈴のチャリーン、チャリーン、という音が山に響き渡り、クマへ【ここに人間がいますよー】ということをアピールする効果が望めます。
クマはその見た目とは裏腹に凄く「臆病な動物」ですので、そもそも人間との遭遇は望んでいません。クマから見れば人間も立派な大型動物ですからね、怖いに決まってます。
人間が近くにいることさえ分かればクマのほうから遠ざかってくれますので、無駄なバッティングを避けることができ、双方ともに安心安全な山歩きができるようになります。カバンやズボンには必ず鈴を取り付け、クマとの遭遇を事前に避けましょう。
鈴は山歩きする人の【絶対的アイテム】
複数人で話をしながら移動
山を超え、釣り場へアクセスするときは、できる限り【単独釣行は避ける】ようにしておきましょう。万が一の緊急事態に助け合える仲間がいることは凄く大事なことですからね。仮に怪我をしても助けてもらえますから。
それに加え「話しながら移動できる」ことが最高のクマ対策となります。
とにかく話しをしながら移動することで、クマに「人間の居場所」を知ってもらうことができ、要するに【鈴同様の効果を得ることができる】ってこと。ワイワイ話しながら移動する時間は凄く楽しいことですし、移動中は無口で淡々と進むだけではなく、クマ対策としてお喋りしながら移動することをオススメします。
単独釣行は危険!
スマホで音楽、ラジオをかけるのも効果的
スマートフォンや携帯電話、携帯ラジオなどを駆使し、音楽やラジオを流しながら歩くことも「鈴と同じ効果を得る」ことができます。
万が一単独釣行になってしまったときや、鈴を忘れてしまったときは、この手を使いましょう。
そこそこ大音量でかけることでより効果を高めることができますので、山の中に響き渡るほどの音量に設定し、クマの耳へ少しでも音が届くことを意識することが大切。
音楽をかけ、クマに人間の存在を気づいてもらおう!
糞や引っかき傷を意識しておく
頻繁にクマの生息地を歩く人は経験したことがあると思いますが、クマが近くにいるときやその付近をテリトリーにしているときは、獣臭が凄かったり、糞が落ちていたり、木に引っかき傷があることが多いです。
このような状況に遭遇したときは「近くにクマが潜んでいる・・・」と考え、その場をいち早く離れるようにしておきましょう。場合によっては釣りに行くことを中断し、他のフィールドへ釣行することをオススメします。
自己判断で「これぐらい大丈夫だろ・・・」は命取りになるかもしれません。自分の価値観や先入観で楽観視しすぎるのは自ら危険に足を突っ込んでいくようなものなので、セオリーに従い、「クマの形跡がある場合」は速やかに撤退することが大事です。
獣臭、引っかき傷、糞は、クマの存在を知るためのキーポイント
火薬鉄砲や爆竹を鳴らしてから移動するのも一つの手
火薬鉄砲(パーン!と音だけなる鉄砲)や爆竹を駆使し、辺りにいるクマを蹴散らすのも一つの手です。「ここはクマがいそうだな・・・」という場所で使用することでその効果を発揮できます。
クマは基本的に臆病な性格ですので、爆竹や火薬鉄砲の音を聞けば一目散に逃げ出しますからね。
また、万が一クマに襲われたときにパーン!と大きな音を出すことで撤退してくれる可能性が高くなりますので、護身用として火薬鉄砲を持っておくのも良いかもしれませんね。
ただし、住宅が近くにある場合など、人に迷惑がかかる場所での火薬鉄砲や爆竹の使用はマナー違反です。あくまで山や森の中だけの使用をお願いします。
大きな音が出せるのは、非常に大きな武器となる
万が一クマに出会ってしまったときの対処方法

次は、万が一「クマに遭遇してしまったとき」の対処方法についてお話していくね!
- 大声を出さない
- 背中は見せず、走らない
- 熊スプレーを使う
- どうにか一分耐える
どれだけ完璧なクマ対策をしていても、山中でクマに遭遇してしまうリスクを0にすることはできません。ですので、「クマに遭遇してしまったときの対処方法」を知っておき、万が一の事態を回避できる知識を持っておきましょう。
慌てて大声を出さない
山中でクマに遭遇してしまったときは、驚き「きゃー」とか「うわー」とか、悲鳴を上げたくなるでしょう。が、その悲鳴はクマにとっては【恐ろしくビックリする事態】となり、反射的に攻撃されるリスクが高くなってしまいます。
また、威嚇のために大声を上げることも止めておきましょう。それで身を引いてくれれば儲けものですが、興奮状態のクマに威嚇する行為は逆効果になるリスクが高いです。
万が一、クマに出会ってしまったときはとにかく冷静になり、その場を切り抜ける案を秒速で考えるのが生き残る術。
大声を出すとクマを興奮させてしまう
背中は見せず、絶対に走らない
野生動物は、背中を向けられると追いかける習性があります。ですので、クマに対し背を向けることは絶対に止めておき、距離を取るときはゆっくり後ずさりし、徐々に距離を取っていきましょう。
また、走って逃げるのは絶対NG。
クマは時速50km〜60km程度で走ることができ、人間の足ではどう足掻いても逃げ切ることはできません。原付バイクをフルスロットルしたときぐらいの速度で走りますからね、クマさんは。
背中を見せながら走る行為は「はい、どうぞ襲って下さい!」って言ってるようなもの
クマスプレーで反撃する
クマが襲ってきたときは、当然素手ではどうしようもありません。以前、空手の達人がクマを素手で撃退した・・・ってニュースを見ましたが、ぶっちゃけ「運が良かっただけ」です。このニュースを鵜呑みにし「クマは素手でも倒せる」なんて絶対考えないで下さいね。
もう一度言いますが、「空手の達人は運良くクマを撃退できただけ」にすぎません。クマが本気で襲ってくれば、空手の達人でも2秒で粉砕骨折でしょう。
ですので、素手で倒せないクマをなんとか撃退するために「クマ撃退スプレー」が発売されています。実際に使ったことがないので効果のほどは分かりませんが、素手で戦うよりは勝率が高くなること間違いなしでしょう。
頻繁に山歩きする人は手に入れておくことをオススメします。
クマに素手では絶対に勝てない
どうにか一分耐える
もうね、クマが本気で襲ってくれば私たち人間に為す術はありません。クマの攻撃が終わるまで耐え、なんとか生き残ることだけを考えましょう。
クマの攻撃時間は「30秒〜1分程度」だと言われていますので、とにかく気合で1分ほど耐えればなんとか逃げ切ることができるでしょう。エサとして認識されてしまえばそれまでですが、多くの場合は「敵を排除するための攻撃」であることが多いので、攻撃が終われば去ってくれるはず・・・です。
とにかく1分耐えることでどうにかなる・・・はず
以上、釣りに出かけるときにクマと遭遇しないための対策方法でした。
なんとなく可愛いイメージのあるクマだけど、実際は猛獣だよ。襲われればただでは済まないこと間違いなし。