今回は、キスの投げ釣りで使うべき「ライン(糸)」についてのお話。本格的な投げ釣りから、お遊び程度の「チョイ投げ釣り」まで、とにかくキスを釣るときの糸選びについて具体的なお話をしていきますので、どうぞ参考までに。

目次
キスの投げ釣りに必要なラインの性能を考えてみる

キスの投げ釣りは、一般的に「サーフ(砂浜)」から100m以上仕掛けを投げ込み、より遠くにいるキスの細かなアタリを感知する必要性があります。また、どの辺りでキスのアタリが頻発するか?も調べる必要性があるのです。
そのため、キスの投げ釣りで必要なライン性能は「飛距離」「感度」「色分け」この3つなので、まずこの辺りについて簡潔に見ていきましょう。
遠投性(飛距離)が必要

とにかくぶっ飛ばすのが大事だよ
キスの投げ釣りは、広大なサーフに散らばるキスの群れを探し出すことが釣果を伸ばすための大事なキーポイントとなりますので、「とにかく遠投し、広く探る」のが大事です。
熟練の投げ釣り師ともなると150m以上の飛距離を飛ばしますし、そうでない場合も「100m近い飛距離」は稼ぎたいところなので、キスの投げ釣りで使う道糸は【より飛距離を出すことができるライン】を使うのが好ましいですね。
例えば70mしか飛距離が出せない人と、安定して100m飛ばせる人、どちらが好釣果を得ることができる可能性が高いか?を考えると、圧倒的に後者に分がありますからね。より遠くへ飛ばすことを考え、ラインを選びましょう。
遠くに飛ばせれば飛ばせる分、より多くのキスと出会うことができる
感度が必要

感度は釣果へ直接影響するよ
キス釣りでは100m近い距離へ仕掛けを投げ込むため、「より感度の良い道糸」を選ぶ必要性があります。例えばビヨーンと伸びがあるラインだと100m先のアタリを感知することができず、細かいキスのアタリに対応できなくなるのです。
アタリが取れない・・・ということは即ち「釣果が伸びない・・・」ということに直結するので、より感度の良いライン選びが必要になりますね。
キスはエサをついばむように食べることが多く、アタリを上手く捉えないことには理想的な釣果を得るのが難しくなってしまいます。伸びがなく感度の良い道糸を使い、より多くのキスをゲットしちゃいましょう。
感度が良い=釣果が伸びる
色分けされているライン

25m毎に色分けされているラインを選ぼう
キスの投げ釣りは遠投し広く探ることも大事ですが、「何mの場所でキスの反応があったか」を知ることも大事です。例えば、100m先ではアタリが全く出ないのに対し、50mほど先ではアタリが頻発する・・・
こうなれば100mの遠投をする必要性がなくなりますし、50m分仕掛けを引いてくる時間が無駄となり、手返しが圧倒的に悪くなってしまうのです。これは勿体無い。
そのため、25m毎に色分けされているラインを使い、「飛距離は何mか」、「キスのアタリがある場所はどの辺りなのか」を知ることが釣果を伸ばすためのコツとなるので、必ず【色分けされている道糸】を使うようにして下さいね。
道糸の色分けは状況把握に必要な指標
PEラインと力糸を使おう

キスの投げ釣りに必要なラインスペックが分かったところで、どのラインを使えば良いのか?という点について知っておこう!
- ナイロンではなくPEラインがオススメ
- ラインの太さ(号数)について
- 先端には必ず【力糸】を
では、一つずつ簡潔に見ていきましょう。
ナイロンではなくPEラインがオススメ
キスの投げ釣りで使う道糸は「ナイロンライン」「PEライン」の2種類がありますが、ツリイコ編集部的な結論としては、【PEラインを使うほうが良いんじゃないかな?】と考えています。
ナイロンラインは非常に安価でコスト面でみると優秀ですが、劣化が速く伸びがあり感度が悪い・・・というデメリットを持ち合わせていますので、感度がものを言うキスの投げ釣りにおいて強いてオススメできる代物でないことは確かです。
一方のPEライン(参考→PEラインとは?)はそれなりの値段がしますし、スレに弱い、結び目が弱いなどのデメリットを持ち合わせていますが、その半面「飛距離が伸びる」「感度が良い」というメリットがありますので、キスの投げ釣りに必要な要素を全て満たしているのです。
キスの投げ釣り用に色分けされたPEラインもリリースされていますので、何か特別なこだわりがない限りは「ナイロンラインよりPEライン」をオススメします。
道糸の太さ(号数)は0.8~1.2号程度

ある程度の強度が必要!
キスはそれほどサイズが大きな魚ではないため、魚とのやり取りに関してはそれほど太い道糸を必要としませんが、投げ釣りでは100g前後の重りを使うことが多くなるため、キャスト時の負荷を考慮し【そこそこ強度のあるライン】をセレクトする必要性が出てきます。
具体的に言うと「PEライン0.8号〜1.2号」ほどがオススメです。
ちなみに糸巻量は最低でも200mは巻いておきましょう。キャストだけで100m近くのラインが放出されますからね、糸巻量が少なければ「フルキャストできない・・・」ってことになり兼ねませんし、高切れしたときにその日の釣りが即終了となるリスクも出てきますから。
号数はPEライン0.8〜1.2号、糸巻量は200mほど巻いておこう!
先端には必ず「力糸」を結束する

キスの投げ釣りでは100gほどの重りを使うことが多くなるので、キャスト時の糸切れを防ぐため先端に「力糸」を結束することが絶対条件です。道糸が切れ仕掛けが飛んでいくと、仕掛けを無駄にするのはもちろんのこと、「(飛んだ仕掛けが)他人に当たり大怪我させてしまう」リスクもありますからね、十分注意しておきましょう。
力糸とは「テーパー状で細い糸から太い糸に変化していくライン」のことで、例えば1-6と表記されているものは【1号から6号へ徐々に太くなっている】ということになります。
力糸を結束することでキャスト時の糸切れを防ぐことができるので、必ず結束し、安心安全にキスの投げ釣りを楽しむようにして下さいね。力糸の号数は道糸の細さに合わせればオッケー(道糸が1号なら、力糸も1号から始まるものを)ですし、素材はナイロンではなくPEラインがオススメです。
ちなみに本格的な投げ釣りではなく、軽く投げる「チョイ投げ釣り」は力糸を結束する必要性はありませんので参考までに。
以上、キスの投げ釣りで使うべきライン(道糸)に関するアレコレでした。
号数(太さ)や力糸の存在を知っておこう