堤防や漁港などと比べ「潮通し」が良くなる外洋に面している地磯では、ブリやヒラマサなどの大型青物、グレやマダイ、アコウやクエなど、そんじょそこらの釣り場と比べ物にならないほど魚影が濃いことが多いです。
そのため、多くのアングラーが【一発大物】を狙い地磯に釣行することになりますが、地磯は魚影が濃い反面、他の釣り場に比べ「危険で注意しないといけないこと」が多い釣り場でもあるので、今回は【地磯での釣行で気をつけておきたいアレコレ】についてお話していきたいと思います。

目次
地磯で釣りをするときの安全に関するアレコレ

地磯で釣りを楽しむときに、気をつけておきたいポイントをまとめておくね
- 磯での釣りは怪我、事故などのトラブルが多い
- 落水に注意する
- 転倒は大怪我の元
- 滑る場所はほんと滑る
- 波に攫われる危険性
- ライフジャケットは必ず装備
- 靴は磯靴を
磯での釣りは怪我、事故などのトラブルが多い
そもそも釣りは自然の中で楽しむ趣味なので、危険に対するリスク管理が甘ければ甘いほど、自然の脅威にさらされる可能性が高くなります。海に落ちて流されてしまったり、転けて岩に頭をブツケてしまったり。
特に「磯での釣り」は他の釣り場に比べ沢山の危険が見え隠れしていますので、いつも以上に【危険に対し敏感になっておく】必要があります。ほんと、少し意識を変えてやることで防げるトラブルは沢山ありますからね、自分は大丈夫!と謎の自信は持たず、自分は常に危険と隣合わせなんだ・・・という意識を持ち、釣りを楽しむよう心がけましょう。
落水に注意する

どんな釣り場でもそうですが、海へ落水してしまうと怪我どころか、最悪の場合「死亡事故」に繋がることもあるので、十分注意が必要です。【自分、泳げますから!】と謎の自信に満ちあふれている人をたまに見かけますが、そういう問題じゃありません。
海は深いですし、想像以上に流れがあります。また、磯では棘のように岩に張り付いてる貝や、剣のように尖っている岩が容赦なく身体へ深い傷を負わせてきますので、泳げる泳げないの話でないことは言うまでもありませんね。
また、どれだけ足場の低い釣り場であっても、水を吸った服を着たまま自力で陸へ上がるのは難しいです。誰かの助けなしには這い上がることすら困難なので、単独釣行はできるだけ避け、万が一の事態に助けてくれる仲間と釣りを楽しむようにしたいですね。
転倒は大怪我の元

↑写真のように、磯は足場が不安定なことが多く、少し油断をするだけでいとも簡単に転んでしまいます。大切な道具が破損する可能性もありますし、切り立った岩に頭をブツけ、大怪我する可能性もある。
転んだ拍子に海へ転落することも考えられるし、釣具が身体に刺さることも考えられる。とにかく、磯で転倒する=大怪我するといっても大袈裟ではない話なので、暗い内の移動は避けるようにし、足元に十分注意しつつ、転倒リスクを極限まで引き下げるようにして下さい。
滑る場所はほんと滑る
乾燥している場所を歩くときはそうでもないですが、濡れている場所を歩くときは「滑るリスクがある」ことを理解し、慎重に歩くようにして下さい。
特に、ノリのついてる場所はどれだけ高性能な「滑らない靴」を履いていたとしても、ツルっと滑ってしまうので、目で見て濡れている場所、ノリが付着している場所は避けるように移動するようにしましょう。
過去に僕が経験した苦い思い出ですが、ノリが付着している場所でヒザをつき、そのまま雪道を颯爽と滑るソリの如く岩の上を滑ってしまったことがあります。
幸い滑り落ちた先が海じゃなかったので事なきを得ましたが、もしも海だったら・・・と考えると、最早恐怖でしかありません。こんなこともあるので、ノリの上ではヒザをつかないようにして下さいね。
波に攫われる危険性

風もなく波が穏やかな日は安全ですが、風波が強かったり、低気圧のうねりが残っている状況下での釣りは、波に身体が持っていかれるリスクを考慮しておきましょう。
波は一定の周期で「普段の1.5倍〜の大きさの波」が打ち寄せてきます。ですので、「この立ち位置は波を被らない」と安心しきっていると、急に大きな波が来て攫われてしまう・・・ってことも考えられるので、十分注意しておきましょう。
実際、地磯へ釣行中に波に攫われ亡くなってしまった方も大勢いらっしゃいますので、「明日は我が身」と考え、釣座は【大きな波が来ても余裕な位置】をキープしておくことが先決です。
ライフジャケットは必ず装備する
地磯の釣りに限らずですが、釣りを楽しむときは必ず【ライフジャケット】を装備して下さい。数万円もするメーカー品でなくとも、5000円ほどで売ってるノーブランド品で十分です。
ちなみに、地磯への釣行は膨張タイプのライフジャケットではなく、丈夫な【フローティングベスト】がオススメです。膨張式のライフジャケットだと、海へ転落したときに岩に擦れ破けてしまい、正常に機能しなくなる可能性を捨てきれませんから。
靴は磯靴を
地磯で釣りを楽しむときは、普通の運動靴ではなく、【磯靴】にカテゴライズされているものを選びましょう。ほんと、磯靴を履くと履かないでは安定性が全く違いますからね、磯靴を履いてるときの安心感は最早「異常」です。
磯靴には大きく「フェルト」「スパイク」「フェルトスパイク」の3種類があり、それぞれ特性があるので、釣り場に適したものを選ぶようにして下さい。
フェルトはどんな磯でも適応できるバランスの良い磯靴ですが、ノリの上で滑りやすい、スパイクは険しい地磯でグリップ力が欲しいときに有能、フェルトスパイクは両者の良い箇所、悪い箇所を総合的に併せ持っているので、回り回って「一番バランスが良い」と言えるかもしれませんね。
どのタイプの磯靴でも良いので、地磯へ釣行するときは必ず手に入れておきましょう。
以上、磯で釣りをするときの危険性アレコレでした。
地磯への釣行は危険がいっぱい!安全装備を用意し、危険に対するリスク管理を徹底しよう!