今回は、数多くあるエギングポイントの中から、【磯(地磯)でエギングを楽しむ】ときのお話。磯エギングは堤防や漁港と比べ難易度が高くなる傾向にあるため、その辺りを含め、基礎知識を知っておきましょう。

目次
磯でエギングを楽しむときの装備とタックル(ロッド、リール)

磯でエギングを楽しむときは、いつもよりも安全な装備、いつもよりも少しだけ強いタックルセッティングで挑むことをオススメします。特に安全装備は自分の身を守るために大切なものなので、手抜きせず、確実な装備で挑むようにしておきたいところです。
足元には滑りにくい靴(磯靴)を装備し、必ずライフジャケットを装着して下さい。磯は潮流が速いことが多く、海に落ちてしまうとまたたく間に沖へ流されてしまうことが考えられますからね。また、膨張式のライフジャケットだと磯に擦れて破れてしまうことがあるため、できる限り「フローティングベスト」をオススメします。
タックルセレクトですが、春に大型のアオリイカを狙うときは4号のエギをキャストできるようなロッドを選び、3000番ほどのリールにPEライン0.6〜1号を150mほど巻いたタックルがベストです。
秋に新子を狙うときはライトゲーム用タックルで十分で、中にはメバルやアジ用のタックルで「ライトエギング」を楽しむ人もいますので、その辺りはお好みでどうぞ。
地磯でのエギングは、いつも以上に安全装備に気を使おう
根掛かり防止のため、着底させないことも大事

磯はボトムの起伏に富んでいたり、海藻が沢山生い茂っていることが多く、エギを着底させてしまうと、またたく間に「根掛かり」してしまうことも少なくありません。大事なエギを沢山ロストするのは精神的にも経済的にも悪いため、なるべくボトムを取らず、中層〜表層の釣りを意識しておきたいところです。
ただし、アオリイカがボトムベッタリなときに中層〜表層を狙ったところで良い結果を得ることはできませんので、時には根掛かりを恐れず、ボトムを果敢に攻める勇気も必要なんじゃないかな?というのが本音ですね。
特に海藻や藻が生い茂っているような場所はアオリイカの個体数が多く、個体数が多いということはそれだけ多くのアオリイカをターゲットに釣りを展開できるといることなので、根掛かりを恐れず攻め込むことで史上稀に見る釣果を叩き出すことができる・・・かもしれませんよ。
根掛かりを避けるには、着底させないのが一番
昼と夜、どの時間帯が良いのか?

暗い時間と明るい時間、一体どっちがいいの?
磯エギングを楽しむための「時間帯」ですが、基本的には【昼でも夜でも問題なく楽しめるもの】と認識しておけばオッケーです。どちらかと言うと夜のほうが釣果が伸びる傾向にはありますが、昼でも数、型共に望むことができますからね、都合の合う時間帯に釣行するのが一番です。
ただ、やはり「まずめ」の時間帯はイカの活性が高くなりやすいので、朝まずめ、夕まずめ、どちらか一方の時間を絡めた釣行スケジュールを組むことをオススメします。
また、夜は昼に比べ視認性が悪く、釣りがやりにくかったり、転倒などのリスクが増したりするため、慣れない内は明るい昼の時間帯に釣行するようにし、なるべく単独釣行は避け、2人以上の釣行を心がけましょう。
慣れない初心者の内は、比較的安全な明るい時間帯に釣行しよう
磯は潮が速いことが多い

潮が速く釣りにならないこともあるよ
釣行する磯によりけりですが、特に外洋に面した地磯は潮の流れが速く、場合によっては「釣りにならない・・・」そう嘆いてしまうほど、潮が流れに流れていることがあります。
アオリイカは潮の流れがある場所を通り回遊してくる傾向があり、「潮の流れがある」ということはエギングを楽しむ上で必要な要素ではあるのですが、あまりに速い潮はエギが流されまともに操作できないこともあるため、その辺りを含めた場所選びや道具選びが必要です。
例えば、潮の裏となる地磯へ釣行したり、いつもよりヘビーウエイトなエギや、沈むスピードが速いエギを使う・・・などですね。何の対策もなしに磯へ向かってしまうと、「竿を振ることなく帰路につく」ということも無きにしもあらずなので、用意を万全に現場へ向かいましょう。
速い潮には重いエギで対抗しよう
青物回遊に注意

潮通しの良い地磯では、時に「ブリやヒラマサなどの大型青物」が回遊してくることがあります。大型青物はアオリイカを好んで捕食していますので、アオリイカからすとこのような大型青物は驚異でしかないんですよ。
食べられるかもしれない訳ですからね、そりゃ逃げ惑います。
つまり、青物が大量に回遊してきたときは、どれだけアオリイカの魚影が濃い地磯であっても、アオリイカが萎縮してしまい「全く釣れなくなる」となるケースが多いので、青物が回遊してきたときはアオリイカを狙うのではなく、憎き敵である青物を狙えるよう、メタルジグを用意しておくのも一つの手ですね。
ハマチやサゴシクラスならエギングロッドでも十分対応できるため、カバンの中に一つ二つメタルジグを忍ばしておきましょう。
青物が来るとアオリイカが釣れにくくなる
手前から撃ち、徐々に沖を攻める

沖からではなく手前から撃っていこう
磯だけに限った話ではありませんが、エギングを楽しむときは最初から沖へフルキャストするのではなく、手前から順を追って撃っていくことをオススメします。
なぜなら、遠くにいるイカをかけ寄せてしまうと、手前にいるアオリイカが警戒してしまい今後エギに反応してくれなくなるからなんですね。つまり、本来であれば釣れていたであろうアオリイカが釣れなくなる可能性があるので、手前にいるイカから順番に釣っていき、徐々に沖を攻めるのが正解!という訳です。
アオリイカって、案外沖よりも足元付近に潜んでいますからね。沖じゃ全く当たらないのに、足元にエギを落とすとワラワラ湧いてきた・・・というのはよくある話なので、見落としがちな足元付近も丁寧に探ってみて下さいね。
沖のイカを先に釣ってしまうと、手前にいるイカが警戒し釣れ難くなってしまう
磯で狙うべきポイント

アオリイカが潜んでいそうな場所を狙い撃とう!
磯エギングで狙うべきポイントは、「藻の周辺」「潮目」「流れがある場所(流れがヨレている場所)」「ベイトっ気がある場所」「何かしらの沈み根」これぐらいですかね?
とにかく、アオリイカは何もないフラットな場所よりは、何かしらの変化のある場所を好み付いていることが多いため、そのような変化を余すこと無く撃っていき、少しでもアオリイカとエギが出会える可能性を高めてやることが釣果を伸ばす鍵です。
特に「藻(海藻)」が沢山生えている場所には沢山のアオリイカが付いている傾向にあるため、足元から数mほどまで海藻がビッシリ生えているような地磯がオススメですね。
フラットでオープンな場所ではなく、何かしらの変化がある場所を狙うのが釣果を伸ばす鍵
以上、磯でエギングを楽しむときのアレコレでした。
磯はアオリイカの好ポイント