今回は、せっかくHITした魚をみすみす逃してしまう、所謂「バラシ」についてのお話。魚をバラシてしまうのは運によるものも多少はありますが、大体が「アングラー自身による何かしらのミス」が原因で起きています。
その原因を掴むことでバラシてしまう可能性を少なくすることができるので、ここでその原因について追求していきましょう。

目次
フッキングが甘い

HITした魚をバラシてしまう一番の要因は、やはり「フッキングが甘いこと」です。慣れていない初心者アングラーの頃はどうしても「あまりに強くアワセを入れるとスッポ抜けちゃうんじゃ・・・」と不安になり、軽いアワセしかできなかったり、人によってはそもそもアワセることさえしない人もいます。
もちろん、向こうアワセ(魚が勝手に針掛かりしてくれる)でどうにかなることも多いですが、しっかりとしたアワセを入れ、魚の口へしっかりとフッキングさせることでバラシてしまう確立がグンと少なくなるのは言うまでもありませんので、思っている以上に思い切りしっかりとアワセを入れるようにして下さい。
ただし、アジのような口が弱い魚であれば話は変わってきます。力任せのアワセを入れてしまうと口切れの原因となり、バラしてしまうだけではなく、魚に無駄なダメージを与えてしまうことにもなりますので、その辺りはご注意を。
アワセは思っているよりも強くする
フックが劣化している

フック(釣り針)の先が丸まっていたり、錆びてしまっていれば貫通力が弱くなってしまい、結果として上手くフッキングできず「バラシてしまう」ことに繋がります。
特に魚を何度も釣っているフックや、根掛かりしてしまったフックは劣化している可能性が高いため、こまめに確認し、ダメなら新しいものに交換するか、もしくはシャープナーで研ぐなど、貫通力を高めておくことをオススメします。
個人的な話にはなりますが、釣行時は必ず「替えフック」を持っていき、フックがダメになれば即交換するようにしています。せっかくHITした魚を自分の管理不足で逃してしまうほど虚しいことはありませんからね。
この辺りをストイックに考えることでバラシてしまう確立をグンと低くすることができるので、ぜひお試しを。
フックの劣化を甘く考えている人は案外多い
やり取りが上手くできていない

掛けた魚をよくバラシてしまう人に共通するのが、「魚とのファイト(やりとり)スキルが追いついていない」ことです。魚とのファイト中になぜかラインテンションを抜いてしまったり、魚に主導権を完全に渡してしまったり、【バラすべきしてバラシている】人が結構多いんですね。
魚とのやり取りスキルに関しては沢山の魚を釣り上げ磨き上げる他ないのですが、特に大きな魚になればなるほど、主導権を相手に握られてしまえばバラシてしまう可能性が高くなってしまうので、魚に主導権を与えない力強いファイトを心がけておきましょう。
魚にしてやられている人が多い
慌ててしまっている

魚との勝負は、慌ててしまえば負けてしまいます。大物がHITすればどれだけ慣れたアングラーであっても足がガタガタ震え、心臓がバクバクなるものですが、慌てて無謀なやり取りをしてしまうとバラシてしまう可能性が高くなるので、興奮している中でも心は落ち着かせ、慎重にやり取りするべきです。
特に初心者アングラーほどこの傾向が躊躇に見られますので、魚がHITしたときは落ち着き、如何に上手くキャッチできるかだけを考えやり取りするようにして下さいね!
慌ててプラスになることなんて何もない
ロッドの角度に気を使う

竿のしなりで魚をいなそう!
魚とのやり取りがあまり上手でない人を観察していると、「ロッドの性能を活かしきれていない」という共通点が見られます。魚とのやり取りが上手な人は竿のしなり(曲がり)を利用し、魚の強烈な引きをいなしながら寄せてくるのですが、そうでない人は竿の性能を無視し、自分の力だけで力任せに寄せてこようとしてしまいます。
これだと魚の引きがダイレクトにラインに負荷としてかかってしまうので、どうしてもバラシてしまうリスクが高くなってしまうのです。
魚とのやり取りは竿の性能をフルに活かし、力任せでグイグイ引っ張るのではなく、魚の引きをいなし自然と寄せてくることを意識することでバラシてしまうリスクを大幅に縮小できるので、その辺りを意識し魚とのファイトを楽しんでみて下さい。
竿の力をフルの利用しよう
ドラグ設定が適当

ドラグは緩めぎみがちょうど良い
リールには一定の負荷がかかるとラインが放出される「ドラグ」と呼ばれる機能が付属しており、この負荷を調整することで無理なテンションをかけることなく魚とのやり取りを楽しめるようになっています。
HITした魚をバラシてしまいがちな人は【ドラグを締めすぎている傾向】にあり、具体的に言うと、ドラグを締めすぎることで魚の引きの力全てががロッド、ラインに負荷としてかかってしまい、結果としてバラシてしまったり、ラインブレイクしてしまうことに繋がってしまうのです。
ドラグは魚の引きに対し「ジーーーー」っと出るぐらいに設定しておき、負荷をロッド、リール、ラインに分散させることでバランスの良いやり取りができるようになり、結果としてキャッチ率が高くなります。
緩めすぎもダメ
タックルバランスが悪い

ロッド、リール、ラインのタックルセッティングが悪くなればなるほど、魚をバラシてしまう可能性が高まります。タックルセッティングは狙うターゲットに合わせた完璧なセッティングを心がけるようにしましょう。
例えば、シーバスを狙うタックルセッティングで、海のスプリンターと呼ばれるヒラマサを釣るとなると、どう考えても無理がありますよね?上手くやり取りすれば取れないこともないですが、大体の場合でバラシてしまうことになるでしょう。
このように、シーバスを釣るときはシーバスに合わせたタックルセッティング、ヒラマサを釣るときはヒラマサに合わせたタックルセッティングをすることがキャッチ率を上がるための最低条件となりますので、その辺りを意識し道具を揃えておくことをオススメします。
ターゲットに応じたタックルセッティングは凄く大事
ラインの劣化によるブレイク

ラインはこまめに確認しておこう
案外多いのが、魚とのファイト中に起こる「ラインブレイク」です。その理由は主に【ラインの劣化】が原因である場合が多く、そのほとんどがアングラー側の怠慢による確認不足から起こっていますので、ラインはこまめに確認しておくことをオススメします。
ファイト中のラインブレイクって、釣り人が一番やっちゃダメなバラシ方なんですよ。ラインというゴミを海に残してしまうことになりますし、ラインをぶら下げたまま泳ぐ魚のその後を考えると、悲惨な運命しか想像できませんからね。
特にPEラインは少しの傷が原因でブレイクしてしまうキッカケとなるので、ラインは常に確認しておき、【あれ?】と思う箇所があるならカットするか、巻き替えするかで対処するようにしておきましょう。
ラインブレイクはやってはいけないミス
以上、ファイト中に魚をバラシてしまう原因まとめでした。
釣り人の大敵「バラシ」を克服しよう!