僕はアジングに限らずどんな釣りにおいても「リールの性能」を一番に考えており、その釣りにあった最適なリールを選択しています。ほんと、リール選びを間違うと釣果にバカほど影響してしまいますからね、バカにできません。
特にアジングのような「繊細さ」を求められる釣りではその傾向が強く現れるため、「アジングで使用するリールの選び方」知っていると知らないでは、釣果に大きな差が開いてしますんでよね・・・。
そこで今回は「アジングリールを選ぶ時の番手(大きさ)や価格面、ギア比などの基本情報」や「個人的に使っているおすすめのアジング用リール」についてまとめていきたいと思いますので、リール選びで迷っている方はぜひ参考までに。
目次
アジングリールを選ぶ時の5つのポイント

個人的にアジングで使うリールを選ぶ時に意識しているポイントが5つありますので、ここでまとめておきたいと思います。
- リールの大きさ(番手)
- ギア
- スプール
- ドラグ性能
- 値段
釣り人によってアジングリールに求めるものは違う・・・とは思いますが、この5つのポイントをクリアしているリールであれば、まず間違いなくアジングを楽しむことができますので、まずはこの5つの点について詳しく簡潔に見ていきましょう。
リールの大きさ(番手)
アジングで使うためのリールはダイワやシマノの大手2社より沢山のシリーズがラインナップとして展開されていますが、どのシリーズであっても、必ず「番手(大きさ)」が存在しており、狙うターゲットによって番手を選択することが一般的となってます。
もう少し言うと、ダイワとシマノでは番手の考え方(規格)が異なってくるため、その辺りは十分注意して下さい。例えばシマノの1000番はダイワの1500番・・・って感じですね。
さて、アジングで選択するべき「番手」ですが、大まかに言うと【サイズが小さいもの】を選んでおけばオッケーです。もっと言うと、使うロッドとのバランスを考慮したリール選びが一番ですね。ジグ単やキャロ、フロートなど、使い方によって番手の考え方は異なりますが、アジングのベーシックとも言える「ただ巻きやフォールメインの釣り」であれば1000〜2000番クラスのリールを選んでおけば間違いありません。
ちなみに個人的には、1000番、2000番、2500番をその場そのときの状況に合わせ使い合わせるようにしています。
キャロを使ったアジングには2500番が有利

アジングは1000番〜2000番ほどのスピニングリールを使うのが一般的となっていますが、キャロやフロートを使った「遠投ありき」のアジングを展開する場合、2500番クラスのリールがおすすめです。
そのような釣りでは使うラインがPEライン0.4〜0.8号程度と太くなりますし、飛距離もジグ単とは比べ物にならないほどはぶっ飛んでいきますので、【太いラインを150mほど巻ける2500番程度のリール】が必要不可欠となってきます。
フロートやキャロを使うときは必然的にロッドの長さ、重さも大きくなってきますので、バランスを取る・・・ということだけを考えても2500番程度のリールが最適なので、そのようなアジングを楽しむ人は1000番、2000番に加え、2500番を保有しておくと何かと便利ですよ。
参考→キャロでアジングを楽しむ
ハイギアとローギア、どちらを選ぶべきなのか

リールには「ギア比」というものが決められており、大きく分けると「ハイギア」「ノーマルギア」「ローギア」とあり、アジングのような繊細な釣りに関しては(特にアジング初心者の方)「ローギア」もしくは「ノーマルギア」のリールを選ぶほうが無難です。
最近ではローギア規格のあるリールが少なくなっている傾向なので、ハイギアではないリールをセレクトする・・・こんな感じですね。
単純な話、ハイギアに近づけば近づくほど【ハンドル1回転辺りの巻取り幅が多く】なり、反対にローギアとなると【一回転辺りの巻取り幅が少なく】なる・・・ということです。ローギアだとゆっくり負け、ハイギアだと素早く巻くことができる、そんな認識でオッケー。
例を挙げるとすると、「ハイギアだと一回転辺り90cmのところ、ローギアなら69cm・・・」みたいな感じ。
釣り方にもよりますが、「ただ巻き」や「フォール」の釣りをベースにアジングを展開していく場合、どうしても「スローな釣り」が必要になる場面が多くなりますよね?
そのため、2秒にハンドル一回転・・・のように、「なるべく遅くリトリーブ」することが大きなファクターとなるため、「ゆっくりとしたアジングを展開したい・・・」そんな人にとっては、ハイギアより「ローギア」タイプのリールのほうが何かと便利なんですよ。
ただ、ただ巻きやフォールの釣りをメインとするのではなく、ワインドやメタルジグを使った「リアクションの釣り」をメインにアジングを楽しむ場合は【ハイギアリールのほうが便利な場合】もありますので、その辺りはご自身のアジングスタイルに合わせ、セレクトして下さいね。
個人的にはローギア、ハイギア両方所有し使い分けるようにしていますので、予算に余裕があるのであれば両者共に揃えておくことで如何なる状況下にも対応することができるようになります。
スプールは浅溝タイプが便利

ダイワであれば「2506」や「2508」、シマノであれば「2000S」と表記されているものが浅溝タイプのスプール、いわゆる【シャロースプール】となっています。
ダイワの下一桁は数字の号数が100m(番手によっては150m)巻けることを表しており、シマノの場合は数字の最後にSがついているものがシャロースプールモデルのリールです。
シャロースプールになることで当然巻くことのできる糸巻き量が減るため、「なぜわざわざ糸巻き量が少ないモデルを選ぶのか?」と疑問に感じる人もいるでしょうが、これにはある理由があるんですよ。
アジングでは0.4gや0.6gほどの「超軽量リグ」を使うことが多くなるのですが、そのような軽量リグを使った釣りは、まず飛距離が出ない・・・ということが当たり前の世界となっています。1gほどのジグヘッドだと、20m〜30mほどの飛距離が妥当ですからね、0.4gともなると10m飛んでる?ぐらいの世界です。
10m〜50m程度の飛距離のために150mも200mもラインを巻く必要性はありませんし、だからと言ってあまりにも糸巻き量を減らしたり、無理に沢山のラインを入れるのは無意味ですし、色々な面でデメリットに感じる部分が出てきてしまいますからね。
下巻きを入れるとその分の重量が増え、せっかく1000番や2000番の軽量リールを使っている意味がなくなりますしね。必要なラインを必要な分だけ巻く・・・それが理想的です。
アジングで使うリールはラインを100mほど巻いておけば十分ですし、メインで使うラインが100m程度巻けるスプールを搭載したリールを選ぶことで、余分な無駄を省くことができます。
絶対ではないですが、アジングリールではシャロースプールモデルを使用するのがベターでありスタンダードなので、特別なこだわりがないのであれば、シャロースプールなリールをセレクトしておけばオッケーです。
ドラグ性能

リールには「ドラグ」という機能が付いており、簡単に言うと「一定以上の負荷がかかることでラインを放出する性能」のことで、要するに大きな魚が掛かったときや、急激な負荷が掛かったときにラインを放出し、ラインやロッドへの負荷を最小限に抑えてくれる・・・という非常に便利な機能なんですね。一般的に上位機種になればなるほどドラグ性能が優れていますので、「ドラグだけはこだわりたい・・・」そんな人は、そこそこクラスのリールをセレクトすることをおすすめします。
10cm〜20cm程度の小型が多くなるアジングには「ドラグ性能なんてどーでもいい!」と断言する人もいますが、個人的には「ラインが細くなるアジングにおいてドラグ性能は正義」だと考えていますので、ある程度のドラグ性能を持ち合わせているリールを選ぶようには心がけていますね。最近のリールであれば、実売価格2万円ほどで売られているリールであれば問題ないでしょう。
というのも、過去に小じんまりとした漁港で40cm超のアジを何度か掛けたことがありますし、40オーバーのチヌ(黒鯛)、70cmのシーバス、30cmのアコウ(キジハタ)などなど、明らかにオーバーサイズの魚を何度も釣ったことがあるからです。アジングって、ときに大きな外道がHITしますからね、それもアジングの魅力です。
アジングではエステルラインなどの極細ラインを使うことが多くなり、不意な大物が来たときは、どうしてもラインブレイクしてしまうリスクが大きくなってしまうんですよ。細いラインに対し急激な負荷がかかると十中八九ラインブレイクしちゃいますからね、ドラグ性能が如何に大事な機能なのかが分かります。
ラインブレイクを防ぐためには「衝撃を吸収してくれるロッド」を使い、「負荷に対してラインをスムーズに放出してくれる優れたドラグ性能を保有しているリール」を使うしかない訳で、この理由から【ある程度ドラグ性能の良いリール】を使うほうが良いんじゃないかな?というのが本音です。
値段について
リールは1000円で売られているものもあれば、7万円ほどする超高価なモデルもあり、物によって凄く大きな価格差があります。もちろん価格が高いリールほど質が良いリールとなるため、予算に余裕がある人は迷わずハイエンドモデルを買ったほうが良いですね。
ただ、5万円も7万円もするリール、中々手が出ませんよね。特にアジングをこれから始めるぞ!という人は、「こんなに価格の高いリール、ほんとに必要なの?」と思う節もあるでしょうし、「どの価格帯のリールをアジングで使うのが良いのか?」ということで、相当頭を悩ませることでしょう。
あくまで個人的な考え方ではありますが、アジングで使うリールを選ぶときの価格は「最低でもエントリークラス以上(1万円〜ほど)のもの」を選ぶようにしていますし、相談されたときもそう答えるようにはしています。最近のリールは昔と違い、1万円ほどのリールでも基本性能はしっかりしていますからね、入門用としては最適です。
3000円や5000円ほどで売ってあるリールを否定する訳ではありませんが、過去に使用した経験上、トラブルが多発しますし、操作性もあまり良くない印象が強く、とてもじゃないが「アジングを真剣に始めようとしている人」におすすめできるものではありませんからね、長く愛用していくためにも、【ある程度のもの】を使用し、アジングを楽しむことをおすすめします。
年に2回〜4回ほど釣りに行く・・・みたいに釣行日数が少ない人であれば低価格帯のリールで問題ないでしょうが、趣味としてアジングを長く続けていくつもりであれば、最初からエントリーモデル〜中級機程度のリールを揃えることをオススメします。
オススメのアジングリール
■予算に比較的余裕がある場合
アジング初心者の方であってもその使用感の違いを感じられるほどは良いリールとなりますので、比較的予算に余裕があり「アジングを長く楽しみたい」そんな人は、実売価格3万円〜4万円ほどのリールを選んでおけば間違いありません。
■エントリークラスのリールで十分って人はこのリール
個人的に使っているアジングリール

番手が大きくなりますが、シマノ ツインパワー2500HGSをアジングで活用しています。ジグ単でのアジングとしてはオーバースペックとなってしまいますが、メタルジグを用いたアジングや、15g以上のフロートを使ったアジングを展開する場合、このクラスのリールがベストです。
3万円ほどするリールですが、使い心地は最高で、もう手放せません。

かなり古いモデルですが、シマノのソアレBBも使っています。1万円ほどのエントリーモデルですが、特に大きなトラブルを起こしたこともありませんし、使用感もまずまずです。後は場合によって13バイオマスターC2000Sなども使ってます。(今は使っておらず、貸出用となっています)
道具は長く大切に使う派ですが、あまりにも古く性能的にも劣化が見え隠れするようになってきたため、今は「ダイワ セオリー2004」をアジングのメイン機種として使っています。
フロートやキャロを使ったアジングを楽しむときはツインパワー2500、ジグ単のアジングではセオリーを使う・・・こんな使い分けをしていますので、ぜひ参考までに。
まとめ

- 番手は1000〜2000番程度のもの
- ハイギアよりはローギアのほうが使い勝手が良い
- スプールはシャロースプールが便利
- 不意な大物のためのドラグ性能
- エントリークラス以上を選択するほうが無難